孤独の備忘録

生きるの難しい

ウォッチメン 感想

マーベルヒーローは好きだけどもこんなにダークなヒーローも居たんだと感じた今回。

紹介する作品はウォッチメンです。

 

現実にヒーローぶっこんだらこうなりますよって感じの作品

ウォッチメン [Blu-ray]

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 まず言いたいことは全編約160分と長い!でも長いのにダレない!

展開があれよあれよと進んでますます物語にのめりこめる点も高評価。

ぜひともカロリー高めのお菓子やコーラをがぶがぶしながらどっしりと見ていただきたい作品です。(15歳未満ダメシール貼られてるように、えぐいシーンはバンバン出るので注意は必要)

 

簡単なあらすじ

世界の歴史的事件にはどの時代も「ウォッチメン」と呼ばれる者たちが深くかかわっていました。彼らはそれぞれが奇抜な格好をしており、世界の裏で暗躍するダークヒーローとして平和を維持してきました。しかし、時代が過ぎるにつれてウォッチメンの掲げる正義は所詮は暴力によるものであるということや、事件に対しての行き過ぎた対応で、民衆から大きな批判を浴びてしまいます。この騒動を治めるためにニクソン大統領はヒーロー行為の禁止令を出してウォッチメン達を事実上の引退に追い込みます。

 

時代が過ぎ、アメリカはソ連との争いに頭を悩ませ、世界はより一層暗いムードに包まれる頃、ウォッチメン達にも引退したヒーローであった「コメディアン」が何者かに殺されるという事件を機に、もう一度表舞台に姿を現すこととなります。

 

登場人物

・ロールシャッハ

白に謎の模様が描かれたマスクをつけるウォッチメンの一人。彼の名前と同様に彼の行動をどう評価するかでこの作品の解釈がかなり分かれると思います。主人公ポジといってもいいんじゃないかと。

・コメディアン

何者かに殺されたかつてのウォッチメンの一人。序盤は彼の非道な行為の数々に視聴者もこれなら恨み買っても仕方ねぇと思うはず。

・ナイトオウル

バットマンかと思いきやフクロウです。暗視、熱源感知を備えたゴーグルやフクロウ型の乗り物など優れたアイテムを駆使する二世ウォッチメン。この作品の中では、一番私たちの考えるヒーロー像に近いのが彼なんじゃないでしょうか。とはいってもこの作品ではそんな像は邪魔なだけかもしれません。

・シルク・スペクター

初代ヒーローの母の要望もあり、ピッチピチの衣装で登場。ビッチっぽい。でもエロいからずるいんだよなぁ・・後半で色々と明かされますが彼女自身も色々と問題を抱えている模様。

・Dr・マンハッタン

人間だった科学者が実験に誤って巻き込まれたせいで全身青色の超生命体に変化。世界に貢献するはずの人間が一転して人類の明日を自由に選べる神のような存在に。記憶や感情は残ってはいますが、元カノや仲間たち以外の人間は実はどうでもいいのかもしれない。

・オジマンディアス

世界で一番賢いとされる男。引退後は会社を立ち上げてヒーロー玩具やらで一稼ぎ。その一方で人類の新たなエネルギー源を作るべく奮闘中。

 

 

ここからネタバレ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悪をただ倒してハッピーエンドというわけでもなく、とにかく考えさせられます。正義とは何なのか?ヒーローもやはり人間、作品を全て見た後だとコメディアンを批判するのもなんだか違うような・・。かといってナイトオウルのような綺麗ごとだけでは世の中はうまく回らない。オジマンディアスの考えは最終的にはマンハッタンという共通の敵を人類に仕向ければ人類自体は平和になる功利主義のようなもの。これが現段階では最善であると分かっているのにもどかしい。結局それも偽りで出来た平和ではないのか?

ロールシャッハのこいつ見た目だけの色物ヒーローで実は大して強くないんじゃからのめちゃくちゃ強いし、最後まで考えを曲げない主人公ポジも最高でした。決して子供たちに愛されるようなものではないんだけど、仲間たちを一番に心配したり、真相に誰よりも早く近づこうとする姿勢はこれもう主人公でいいですよね。

作中で何回も聞かされるロールシャッハ記もラストに大きくかかわるから実に上手い構成。解釈としてはオジマンとマンハッタンにより訪れた平和が、またロールシャッハの残した記録により、人類の終わりが再び訪れるということでいいんですかね?結局のところ、ロールシャッハ生存時に人類に真実を告げるかつげないの時点で人類の破滅はもう取り返しがつかないところまで来てるんですよね。人間の野蛮さはどうしようもないということなのか。

私自身は一人で視聴してましたが、この作品はぜひとも複数人で見て考察を深めると楽しいと思いますよ。