孤独の備忘録

生きるの難しい

ワールズ・エンド/酔っ払いが世界を救う! 感想

お酒が好きでも特に好きでなくとも楽しめる映画

 

ワールズ・エンド/酔っぱらいが世界を救う! [Blu-ray]

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 俳優で見る作品決めることはあんまりないんですが、主演がショーン・オブ・ザ・デッドサイモン・ペッグということで衝動借り。

物語は主人公であるゲイリー・キングがおっさんになった今、学生時代に達成できなかった梯子酒を昔の友人たちともう一度やり遂げるべく仲間達と再会を果たしていくところから始まります。キングの巧みな口車に乗せられた幼馴染一行は渋々、梯子酒に付き合うことになるわけですが、そううまいこと進むはずもなく、目的地の最後のパブであるワールズエンドに向かう道中、一行はいつの間にか世界の命運を左右する事件に巻き込まれていくといったお話。

 

 

※若干のネタバレ注意

 

 

お酒が進むにつれて、徐々に昔のノリを取り戻していく友人たち、このまま青春もので終わるかと思ったら、青色の血?らしきものを流す宇宙人たちとの出会い、逃走劇の始まり。B級のギャグアクションとしても楽しめる今作ですが、なかなか辛いのが主人公の境遇。笑いあった学生時代の友人も今や立派な社会人。それに比べて自分は定職もつかずにぶらぶらしてるだけ。お話の中で何回もキングは友人たちに「昔とは違うんだ!」と言われるように変わらないはずであった友情がいつの間にか変化してしまった時間の残酷さも作中では感じられます。キング自身も自覚はしているのですがもうどうすることも出来ない空しさ。ギャグ満載なのはいいんですが突然のシリアス要素にちょっと戸惑ってしまいました。

 

久しぶりに学生時代の同窓会に出た時にかつての友人たちと同じ友情を築けるかといったら無理ですよね?昔話に花を咲かせることは出来ても、また昔のように馬鹿なことを一緒に出来る友人は限られるはずです。(そんな友人を持つことが出来れば幸せなんでしょうけど)そういった点から考えればキング自身はとても良い友人に恵まれていたんだなと思います。物語のラストも人によっては批判されるかもしれませんが、ある意味キング自身にとっての最良の選択であったと考えます。

 

余談ですが、メニュー画面にかかる音楽が個人的に物凄くイイ!

ギャグ、シリアス、SF要素を万遍なく詰め込んだ「ワールズ・エンド/酔っ払いが世界を救う!」オススメです。